パーキンソン病のリハビリテーション
パーキンソン病は、何年もかけてゆっくりと進行する病気です。かつては、「パーキンソン病になると10年後には寝たきりになる」といわれていましたが、現在は効果的な治療薬が開発され、広く用いられています。そして、治療の中心である薬物療法と、その薬の効果を高めるとされるリハビリテーションを併せて行うことで、発病から長い年数にわたって症状をコントロールし、より良い状態を保つことができるようになってきています。このため、病期の早い段階からきちんと治療を始めることが大切です。
●パーキンソン病の症状とは?
運動症状には、振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(転びやすいこと)があり、これら4つが主な徴候です。
振戦(ふるえ):
静止時の振戦で例えば手の場合椅子に座って膝に置いている時や歩いているときなど力を入れていない時に起こります。動かすとふるえは小さくなります。
動作緩慢:
動作緩慢は動きが遅くなることで、同時に細かい動作がしにくくなります。最初の一歩が踏み出しにくくなる「すくみ足」が起こることもあります。
筋強剛(筋固縮):
筋強剛は自分ではあまり感じませんが、他人が手や足、頭部を動かすと感じる抵抗を指しています。
姿勢反射障害(転びやすいこと):
バランスを崩したときに咄嗟に足が出にくくなるため、転倒しやすくなることです。姿勢反射障害は病気が始まって数年してから起こります。最初から起こることは無く、病気が始まって2年以内に姿勢反射障害が起こります。
運動症状の他にも、便秘や頻尿、発汗、易疲労性(疲れやすいこと)、嗅覚の低下、 起立性低血圧 (立ちくらみ)、気分が晴れない(うつ)、興味が薄れたり意欲が低下する(アパシー)などの非運動症状が起こることもあります。近年の研究によると、これらの症状は、運動症状に先立って現れてくる場合があることが分かってきました。
●どのような治療法がありますか?
治療の基本は薬物療法
普段、私たちが体のどこかを動かそうとするとき、脳の大脳皮質は神経を介して、全身の筋肉に運動の指令を出します。このとき、私たちが意図する体の動きになるよう運動の調節を行っているのが神経伝達物質のドパミンです。ドパミンは、脳の深くにある黒質のドパミン神経で作られていますが、パーキンソン病になると、このドパミン神経が減少することにより、ドパミンが十分に作られなくなります。その結果、運動の調整がうまくできなくなったり、体の動きに障害があらわれます。この他にも、中枢神経や自律神経がダメージを受けるため、指先が震えたり、便秘になるなどの症状が起こります。このため、パーキンソン病ではドパミンを補う薬物療法が行われます。
薬物療法の効果を高めるリハビリテーション
そして、薬物療法とともに欠かせないのがリハビリテーションです。人の体は動かさないでいると筋力や柔軟性がどんどん衰えてきます。特にパーキンソン病では、その影響を受けやすく、指先が震えて作業が行いにくかったり、転びやすいといったことが起こります。治療には薬物療法と併用して、リハビリテーションが有効であるといわれています。リハビリをすると薬の効果が高まるため、できるだけ早く始めるほうがよく、病期のどの段階においても必要です。
以上、「パーキンソン病のリハビリテーション」でした。
「パーキンソン病のリハビリテーション ② 」につづきます。
「パーキンソン病のリハビリテーションの開始時期、頻度、実施内容について」はこちらをどうぞ♪
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