FIM(Fanctional Independence Measure)は、日常生活動作の能力指標として、日本のみならず国際的に広く利用されています。
しかし、FIMを正しく採点するにはある程度の知識と、リハビリテーションの評価技術や観察力が必要と考えます。
FIM採点の原則は、対象者自身がどの程度行っているか『しているADL』の割合をもとに採点することが重要ですが、対象者の日常生活全てを一人の採点者が把握することは困難な場合が多いと感じます。
また『しているADL』は、ありのままを採点できる(筋力などを評価する必要がない)ため簡便ですが、周囲の環境設定が一定でないと点数が変わり得ることがあります。
医療機関での入院生活や、在宅生活においては環境を一定に保ち再現性を担保することは、とても困難だと考えます。
さらに運動項目は比較的割合を把握しやすいと思いますが、認知項目は割合を把握することが困難な場合に多く遭遇します。
そこで、FIM Ver.3について、医療機関の入院生活を想定した認知項目の採点指標を作成しました。
FIMの評価方法を学習した評価者が、より的確に採点することを目的に活用いただけると幸いです。