緊急時対応における、重要度や緊急度に応じた伝達手段について
改めて共通認識をもち、実践していくための全体ミーティングを行いました。
このミーティングでは、
全てのスタッフが、取り決めているルールのもと、それぞれのリスク対応に必要な情報を
正しいタイミングと内容および手段で伝達できることを目的としています。
訪問現場で起きている事象の要点をどのように捉えるか、
要点に応じた判断とはどのようなものか、
ということを中心にまず話し合いました。
リハビリプラスでは、緊急度別に情報伝達手段を以下のように取り決めています。
●即刻対応:電話
●即時対応:LINEメッセージ ➡ 電話
●即日対応:電子カルテ ➡ 電話
●その他 :電子カルテ
情報伝達フローは、
現場スタッフ ➡ ①一次対応者(主任 or 管理者) ➡ ②対応責任者(管理者 or 代表)
としています。
※一次対応者不在時は役職者間でフォローし合うことや、対応責任者不在の場合は代表が対応します。
役職者に必ず伝達できるような仕組みになっています。
わたしたち医療専門職は、より具体的な評価・アセスメントを行うことを
徹底的にトレーニングし、日々実践しています。
緊急時対応において重要なことは、正確な評価・アセスメントを実施し、
それらに基づいた判断・対処をすることです。
しかしながら、緊急対応を要する状況においては、
経験年数の長短にかかわらず誰もがいつも以上に緊張と不安が高まり、
適切な伝達手段をもって報告できない場合が起こりえます。
なぜなら、ご利用者の意識レベル、歩けるのかなどの移動能力や身体状態、疾患の経過、受診状況、同居家族の有無など、
たくさんの要素を統合し、総合的に判断し、すべき対処を導き出し実行する、
という非常に複雑で高度なものだからです。
それでは、
以下の状況を設定し、「社内における情報伝達」という視点でシミュレーションしていきます。
状況設定
「リハビリスタッフが、利用者宅へ定期訪問へ伺い家の中に入ると、利用者Aさんが玄関先の床で横たわっている。」
―「現場で起こっていることは何か?」を捉えていきます。
①利用者が横たわっている、という事象。
➡利用者の状態悪化が疑われる。
―「訪問した現場スタッフは何を行うのか?」を検討していきます。
①意識レベル、身体状態などから緊急度を判断する。
②緊急度、状況に応じた対応を行う(具体的な内容は今は割愛します)。
➡緊急度に応じた手段で、状況あるいは実施した内容を一次対応者(主任)に報告する。
以上をスタッフみんなで再確認していきました。
すべき行動は非常にシンプルだということが分かります。
そのなかでいくつか質問がありました。
質問1:判断に迷ったときはどうすればよいか?
➡判断に迷うときは一次対応者(主任)にすぐ報告・相談し指示を仰ぐ(=即刻対応)。
質問2:報告は全て一次対応者(主任)にするのがよいのか?看護師に先に相談してもよいか?
➡状態悪化のリスクに関しては、リハビリスタッフは基本的にまず一次対応者(主任)に報告する。
➡救急搬送を要さないと判断したが、受診の必要性とタイミングの判断に迷うときなどは、
もちろん看護師に電話で相談してよい(=即刻対応)。
質問3:以前訪問中に救急搬送要請した事例は管理者に報告した(=即刻対応)。そのときは一次対応者(主任)にも報告した方が良かったのか?
➡緊急度が高いと判断し救急搬送要請した場合は管理者への報告で問題ない。
事後報告として一次対応者(主任)にも報告する(=即時対応)
全体ミーティングでは色々な意見やそれぞれの経験が共有でき、理解が深まりました。
取り決めたルールや仕組みがきちんと機能するように、
共通の認識をもち、シミュレーションすることが大切ですね!
これからも見直し、再確認していきます!